令和8年度における主要事業等については、以下のとおり取り組んでいく。
住民にとって身近に相談できる場として、課題の早期発見や解決につなげられるような体制づくりを目指し、地域福祉コーディネーター※の配置や職員のレベルアップを図ることにより、支援を充実させていく。
また、活動への参加者たちの中から、活動に対する意欲や資質のある人を協力者として活動につなげていくとともに、社会福祉法人をはじめ、地域の多様な主体が参加する課題解決に向けたゆるやかな体制(ネットワーク)づくりを進めていく。
こうした取り組みを通して、各地区での活動の継続・充実を支援し、お互いに気にかけあえる地域づくりにつなげていく。
※〈地域福祉コーディネーターの主な役割〉
①相談支援:地域住民の困りごとを聞き、適切なサービスや情報につなげる。
②関係機関との連携:医療、介護、行政、NPOなど、様々な機関と協力体制を構築する。
③地域課題の把握:地域が抱える問題やニーズを把握し、解決策を検討する。
④地域活動の支援:住民が主体となって行う地域活動を後押しし、活性化を促す。
ボランティア・地域貢献活動を一層充実するために、ボランティア活動や地域活動への理解ときっかけづくりを目的とした「ボランティア・地域活動講座」をはじめ、小中高生向け講座、専門ボランティアの養成など、誰もがボランティア活動・地域活動に参加できる機会を多く提供し、新たなボランティアの担い手として活躍する場へ発展させていく。
また、SNS(Facebook、 X、LINE、Instagram)などを活用して情報発信を強化することで活動の見える化を進め、相談の充実や活動者への個別支援、活動先に対する協力・連携・協働など、センター機能の強化を図る。
災害ボランティア活動支援については、災害時に災害ボランティアセンターが適切に機能する上で、平時からの参加と協働の関係づくりが不可欠である。そのため、特に若年層に向けた広報・啓発活動を充実させるとともに、幅広い内容の講座を開催し、「防災・減災」をきっかけに地域とのつながる機会を提供していく。あわせて、災害発生時に被災者支援活動が円滑に進められるよう、葛飾区や災害支援団体(NPO・NGO)、区内の専門職団体、近隣社会福祉協議会との連携・協働、ICT(情報通信技術)の活用を進めていく。
NPO・地域貢献活動団体の支援については、地域貢献活動やNPO法人設立・運営のための各種相談、活動を行っている団体や個人の連携を深めるための交流会を開催していく。また、葛飾区と連携して食品ロス削減を図るとともに、食の支援の一助として地域貢献活動団体などへ提供する「フードバンク事業」を行っていく。
「しあわせサービス事業」や「ファミリー・サポート・センター事業」をはじめとした支えあい活動では、活動者の募集に向け、仕事ではなく有償ボランティア活動による地域への貢献や自分自身の生きがい、やりがいにつながる活動として理解と参加につながるよう積極的にPRしていく。
さらに、多くの相談者の利用・支援につながるよう柔軟に対応するとともに、新たな地域ニーズの把握にも積極的に取り組んでいく。
法人の地域ネットワーク化事業では、それぞれの法人が取り組む地域公益活動を支援するとともに、身近な地域で法人同士が連携して地域の課題解決に向けた取り組みが展開されるよう、葛飾区社会福祉法人ネットワークの活動を支援していく。
居場所づくり事業では、モデル事業としての成果や有効性を検証・評価するとともに、「ふれあいサロンあきみつ」で活動する団体同士の連携や協働がより進展するよう、お互いの団体を知り、理解し、一緒に活動するきっかけとなるような場の設置を検討していく。
ひきこもり等支援事業では、ひきこもり状態にある方やその世帯の状況に寄り添い、その人らしい社会とのつながりを見つけていく「参加支援事業」と、多世代の交流や多様な活躍の場を確保し、一人ひとりの活躍や交流の場を地域の中に広げていく「地域づくり事業」を一体的に実施し、本人や家族の自立(自律)を支援していく。
成年後見制度利用支援事業については、制度が複雑で利用しづらいとの声もあることから、パンフレットや広報紙等を活用した情報提供、講演会の開催、地域出前講座の実施などを通じて、丁寧に周知啓発を図っていく。
後見制度の円滑な利用促進を図るため、家庭裁判所への後見申立手続きへの援助や低所得者に対する申立費用・後見報酬に係る助成、親族後見人を対象とした研修会や情報交換会開催等の支援を行っていく。
利用促進協議会を開催し、法律職や福祉職、医療職、地域の支援者などの連携・協力関係を強化し多角的な支援体制の構築を図るとともに、専門職からなる検討支援会議を定期的に開催し、認知症高齢者や障がい者などで親族からの支援が難しく地域生活を送る上で権利擁護に課題があるケースなどについて、課題の整理や支援方針の検討、適切な後見候補者の受任調整等を行っていく。
さらに、後見人需要の増に対応するため、市民後見人の養成や市民後見人への情報提供を進め、市民後見人の活用を図ることなどにより、権利擁護を推進していく。
訪問援助事業については、成年後見制度の利用には至らないが、郵便物の確認が難しい、必要な福祉サービスを利用できない、各種料金等を滞納するなどの生活上の困難を抱える方に対し、郵便物の整理や福祉サービス利用援助、公共料金等の支払、銀行からの生活費の払戻しなどの幅広い支援を行うもので、判断能力が低下しても住み慣れた地域で自立生活を継続する上で大きな成果を上げている。引き続き関係機関との連携により孤立を深める一人暮らしの高齢者や障がい者等の潜在的需要の発掘を進め、さらなる利用の拡大を図っていく。
終活に関する事業については、人生の最期まで安心して自分らしく暮らすため、エンディングに関する講演会、エンディングノートの普及啓発、終活相談の実施などエンディングの準備支援を行っていく。
令和6年度から開始した身近に頼れる親族がいない高齢の方などが、人生の最期まで自分らしく暮らせるよう、社会福祉協議会と契約を結び、預託金をお預かりすることで、見守りや身元保証を含む死後事務委任事業を行う「やすらぎ安心サポート事業」を着実に進めていく。また、令和7年度から開始した本人が意思表示をできなくなった時に、必要な情報をご家族や大切な方に伝えられるように、終活に関する情報を社会福祉協議会に登録し、もしもの時にあらかじめ登録した開示先に登録内容を開示する「終活情報登録事業」を円滑に進めていく。
自主財源の中心は会費収入であるが、高齢化なども相まって、コロナウィルス感染症の流行が始まった令和2年度以降の会員数減少が顕著となっている。令和5年以降、社会経済活動は正常化してきたが、令和7年度も会員減少の傾向は続いており、新たな会員の獲得が喫緊の課題となっている。そのため、令和7年度は関係機関、団体の協力の下、事務局職員も一丸となって、福祉協力委員会と連携し、積極的な会員増強活動を展開し、新たな会員の獲得への努力を行ってきたが顕著な成果にはつながらなかった。また、会費収入と並ぶ自主財源である寄付収入についても、このところ減少傾向になっている。そこで、令和8年度は上記の点に重点を置いて財政基盤強化の取り組みを進める。
社会福祉協議会の存在や実施する事業について、「社協だより」「ガイドブック」「リーフレット」などを活用して、きめ細かくPRを行っていく。社協だよりは紙面に限りがあることから、より見やすく読みやすい紙面を意識して編集するとともにホームページやSNSなどと連動させることにより、より具体的で正確かつ詳細な情報を区民が得られるようにしていく。
また、拡散効果が見込めるとともに一定の双方向機能をもつInstagramやLINE等のSNSの活用を進め、フォロワーの獲得を図っていく。
例年行っていた職員が地域に出向き、地域住民や関係者とともに活動したり交流してきたことがコロナ禍で中断したことにより、実情を把握する機能が低下していた。6年度からはほぼ以前の状態に戻ったことから、改めて積極的に関係を深め、地域活動に参加していく。
地域に開かれた組織として、運営の透明性と中立性、公正さを確保するため、法人情報の公開に努めるとともに、引き続き評議員会の傍聴やホームページにおける審議事項の公開を行っていく。
「生活福祉資金貸付事業」については、世帯の経済的自立と生活の安定を図るため、必要に応じた貸付を行っていく。また、貸付だけでなく、民生委員や区の関係機関とも連携し、見守りや相談を通じた支援も行っていく。また、病気や失業など返済が困難な状況にある場合は、猶予・免除制度を効果的に活用していく。特に、新型コロナ特例貸付では、滞納者の生活状況の把握に努め、自立相談支援機関等との連携により、生活安定に向けたフォローアップ支援を確実に行う。さらに、借受世帯の生活状況によっては返済免除をはじめとした救済制度の手続きを支援していく。
「受験生チャレンジ支援貸付事業」については、対象世帯に貸付情報が確実に届くよう、学校や区の関係窓口への情報提供に加え、社協と関係機関のホームページや運用するSNSを効果的に活用することで子どもたちの進学への夢が叶うよう、積極的に利用の促進を図っていく。